工場は最大のセールスマン
色々な企業をご支援させていただいていると、工場を訪問するだけで経営実態が見えるようになる。
製造業に共通して言えることだが、5Sができていない企業は、間違いなくまともな経営ができていない。
「5Sの経営的な意味」のコラムでも述べたが、整理ができていない企業は、金融機関から借り入れた貴重なお金をムダな資産にしている。余分な金利を支払っているだけでなく、付加価値を生まない物にお金を使い、ムダなスペースや作業を増やし、キャッシュフローを悪化させている。
整頓ができていない企業は、一目でどこに何がいくつあるかもわからず、標準作業ができず品質も悪く、生産性も低い。
すばらしい工場という評価から受注が拡大
ところで、5Sの取り組み支援をさせていただいた企業でこんな報告を受けた。
それは、その企業が取引先である大手メーカーの監査を受けたのだが、その結果が極めて良く、他のサプライヤーに発注されていたものが、この支援先に発注変更され、大きく売上が伸びることになったという話しだ。
また、別の支援先では、大手企業が自社での製造を取りやめ、委託生産に切り替えるため、候補企業4社をまわったが、支援先の企業の工場が圧倒的に優れていると評価され、委託先に決定されることになった。
工場が語る品質力と生産性の高さ
これは、まさに工場が「セールスマン」の役割を果たしてくれたことに他ならない。
訪問した側からすると、工場を一目見るだけで、この工場は、良い品質を確保できるか、また、生産性は高いかはわかる。今の生産に無関係な物が一切なく、物の置き方一つも、本当に取りやすく、すぐにわかる置き方になっているような現場であれば、品質は良いに決まっている。また、清掃が行き届いている工場であれば、単にきれいというだけではなく、設備等の予防保全も間違いなくできている。
すなわち、この工場なら、品質も安心でき、また、生産性も高くコスト競争力もあるということを現場が示しているということだ。
生産性が高く良い品質のものを作り込めるか否かは、説明を受けなくても現場が語るということであり、どんな説明より、現場を見てもらうことが一番説得力があるのだ。
工場は最大のセールスマンでありショールーム
お客様に見ていただける工場にすることが、売上の向上につながる。
工場は最大のセールスマンであり、自社の品質や生産性の良さを見せるショールームなのだ。
今一度、お客様を意識し、セールスマンとしての工場、ショウルームとしての工場はどうないといけないか、考えてみてはどうだろうか。
そのためには、先ずは5Sに取り組むことだ。
大幅な資産圧縮が図れ、生産性が上がり、安全で品質が良い現場に変えることができ、大幅なキャッシュフローの向上につながることを実感いただきたい。

